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Interview【早稲田大】東 達也/山田純也/井手勇次/久保田 遼 【慶應義塾大】小林大祐/酒井祐典

 
男子戦
 


「こんな試合はほかにはない」と慶應大・小林(4年・G/F)が評すように、早慶戦のメインイベントである男子戦の開始時刻には、会場は異様な熱気に包まれた。入場規制が出るほどに人を集めた代々木第二体育館では、満場の観客から絶え間ない大声援がわき上がる。歓声に包まれる中、チアリーディングの花道を通ってスターティングメンバーが紹介されると、試合への期待感で会場の盛り上がりは最高潮に達した。ティップオフの瞬間には歓声が全てをかき消し、更に歓声を後押しするように早稲田側からは「紺碧の空」、慶應側からは「若き血」が鳴り響く。67回目の男子戦は例年同様、いやそれ以上の盛り上がりの中でスタートした。

1Qの数字は慶應大のゲームだった。早稲田大はシュートが入らず、慶應大にリバウンドを取られては速攻で得点されてゆく。「前半は自分で1対1を仕掛けて、うまくいかなかった」と#20久保田(2年・C)が言うように、シュートのミスが続く。騒音に包まれ、声も通らない早慶戦は決して試合に集中しやすい環境とは言えない。両校ともシュート確率は最後まで良くなかったが、それも早慶戦の一つの特徴と言える。慶應大もレイアップが落ちたり、パスが通らない場面も見えたが、それでも普段の彼ららしいトランジションを発揮し、#4田上(4年・F)、#16二ノ宮(3年・G)のアウトサイドが決まって1Qは11点リードで終えることになった。

2Qの勢いはやや早稲田大が勝った。「点取りでは負けるから、ゆっくりした攻めで相手のトランジションを押さえる指示」(#00金井)というように、昨年までの無軌道なオフェンスはなりを潜め、この日はハーフコート主体でゲームを進める。得点では#20久保田、#7井手(3年・PG)のシュートで慶應大に迫った。慶應大は#15酒井(3年・F)が開始2分で3つ目のファウルを吹かれ、ベンチへ。#7岩下(3年・C)も#20久保田の前に思い切ったオフェンスで攻められない。「バックアップがもう一仕事してくれれば」(佐々木HC)という思いでベンチから送り出された選手も、#20家治(2年・PF)が苦しい中でシュートを決めるが、流れを呼び込むようなプレーとまではいかない。一方の早稲田大は普段なら1対1で切り込んでくる#00金井(3年・F)がディフェンスを引きつけてアシストを出す。「岩下が中に寄ってくるので、そのときにパスをさばけと言われていた。それを久保田がちゃんと決めてくれた」(#00金井)と、思惑通り。ベンチスタートの#51相井(3年・SG)もルーズボールに積極的で、慶應大の勢いを削ぐ。このQは#20久保田が10点を稼ぐ働きで、早稲田が慶應大を追い上げる。残り1分で追いつかれた慶應大だが、#16二ノ宮の3Pで3点リードで前半を終えた。

3Q、開始早々相手の手を払った#15酒井が不運な4つ目のファウル。試合に懸ける思いが強かっただけに厳しいところだが、慶應大はここから盛り返す。#16二ノ宮がドリブルで中央を突破し、レイアップを決めると#4田上のシュートが続き、立て続けにフリースローも獲得した。しかしシュートは慎重で、勢いのあるオフェンスとはいかない。早稲田は前半と同じく#20久保田に集める。フォワードに近い久保田の動きには#7岩下も対応しづらく、アウトサイドから簡単にミドルシュートを打たれてしまう場面が目立つ。それでも慶應大は#5小林や#16二ノ宮のシュートで一時は再び11点のリード。しかし、早稲田大も切れなかった。残り1分となってから#1東(4年・PG)、#51相井の3Pが連続で決まり、最後は#20久保田のドライブで再び45-48と3点差まで追い上げることに成功した。

勝負の4Q序盤、#16二ノ宮からのパスが通らず、#1東が速攻に走るがこれは#7岩下が豪快にブロックを見せる。点差は慶應大がリードで5点前後をしばらく行き来する。慶應大は自慢のディフェンスから再三ボールを奪っていくが、フィニッシュの確率が上がらない。早稲田大は#7井手、#20久保田の得点源が決めて慶應大を追いかける。慶應大はリードこそ守っているものの、アウトサイドの確率が悪く早稲田を突き放しきれない。また、トランジションも少し重々しく、本来の粘りが見えてこない苦しい展開。残り3分、#21山田(4年・F)の連続得点で早稲田大が57-58と1点差に迫った。残り2分、#20久保田がバスカンを獲得し、遂に早稲田大は60-60の同点に。しかし慶應大は#16二ノ宮が3Pを決めると60-63。だが早稲田はここからまだ粘る。#20久保田のミドルシュートで62-63。しかも#4田上の落ちたシュートに#1東が遠い場所から飛び込みリバウンドで豪快にボールを奪う。これに続く#7井手のシュートは外れたが、慶應大のルーズボールが甘いところを、再びボールを奪い返す執念を見せる。残り32.6秒。慶應大#4田上が強引にいったドライブはゴールに届かず、リバウンドを取った早稲田大は#00金井がディフェンスを引きつけ、#7井手にパス。残り14.5秒でこの3Pが決まり65-63と早稲田大が逆転すると観客席は歓喜と驚愕が入り交じった絶叫に包まれた。ここで、慶應大側応援席は昨年同様、大勢が立ち上がり声援を送る。その中で#7岩下へのパスを#20久保田がはじき、必死の守りを見せる。慶應大は残り10.4秒でノーマークで待ちかまえていた酒井に3Pのパスが渡った。しかしこのシュートは外れ、リバウンドを早稲田大#21山田が獲得すると、#1東が勝利を確信したかのようにガッツポーズ。残りは1.8秒。最後までルーズボールに執念を燃やす慶應大だが、シュートまでは到達できずタイムアップ。ブザーとともに#21山田が泣き崩れ、#1東がベンチから飛び出してきた仲間に包まれ、歓喜が上がる。
こうして67回目の戦いは、早稲田大が2点という僅差を守りきり、勝利した。


 
 


入場規制の出る中で始まった男子戦。

 

 


チーム最多の19得点となった二ノ宮だが、自分のコントロール不足を反省していた。

 

 
本来ならオフェンスの起点となる金井が、アシスト9と本来と異なる形で貢献したことも大きい。
 


インカレが大阪開催となる今年、小林と山田のマッチアップを代々木で見られるのは、これがおそらく最後になった。

 

 
好調とは言い難い状態の田上だが、底があれば上昇もある。真面目な選手だけに秋以降の修正を期待したい。
 
バックアップの育成は春からの慶應大の課題。家治ら下級生の更なる成長が求められる。
 

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