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 第60回大会(2002.6.9)


慶應大が20点差を追い上げる大熱戦は
団結した早稲田大の勝利!


 60回の記念大会となったこの年、会場の早稲田記念館は立錐の余地もないほどの超満員に。前年はオーバータイムの末に早稲田大が勝利。慶應大にとってはルーキーだった志村雄彦が悔しさの余り涙を流すほどの惜しい敗戦だった。そのオーバータイムの激戦がこの年も繰り返されることとなった。

 早稲田大は序盤から慶應大をリード。ルーズボールにも激しく食らいつき、慶應大の攻撃力を削いでいく。前半が終了して76−56と早稲田大が20点の大量リード。だが、後半慶應大の反撃が始まる。#14志村雄彦(2年)が開始早々2本のミドルシュートを決めるとその年日本代表にも選ばれた#4佐藤健介(4年)も続く。そして#9園基文(3年)の3Pがチームを勢いづけ、第3Qに猛追。だが早稲田大は最後に#9麻生邦浩(4年)の3Pでなんとか85−84の1点リードで勝負は第4Qへ。記念館はそれぞれの応援歌、コール、そして3500人の悲鳴が絶え間なく上がり続ける大興奮の空間に。
  4Qでは勝負がつかず、試合は延長戦に突入する。点の取り合いになった延長戦は慶應大が2点ビハインドで最後のプレーに賭ける。#18辻内伸也(2年)がドリブルで持ち込んだシュートがリングの枠に入りながらもわずかに外れる。これに#9園が食らいつくがタップシュートはならずボールは早稲田大に。ブザーと共にベンチから選手が飛び出し、2年連続延長戦で慶應大を下した。

 早稲田大の主力は主将・藤野素宏、岩崎一英、そして06年度の全日本候補にも選ばれた朝山正吾(現OSG)ら。そして忘れてはならないのがこの日影の主役だった麻生邦浩である。彼はこの早慶戦を最後に大学バスケットの舞台から身を引く決意をする。バスケット界の現状を変えたいと思い悩み、プレイヤーとは違うアプローチでバスケ界を活性化したいと考えた末のことだった(麻生はこの後BOJの基礎を作り、更に広い世界を求めて別に歩み出していくことになる)。チームにその決意が告げられたのは数日前のこと。勝って麻生を送ろうと団結した早稲田はこの日選手もベンチも一体となった。当日、メンバーは麻生の背番号「9」をそれぞれどこかに書き込んでコートに立った。早稲田実業時代から麻生と共に歩んだ藤野は、その数字を誰にも見えないように手のひらに書いてプレーした。早稲田大の勝利はそれぞれの思いが結実した結果と言えるだろう。

 試合後、歓喜の輪になり倒れ込んだ早稲田の面々がベンチへ引き上げると、麻生のそばに慶應大の主将・佐藤健介が歩み寄った。佐藤は京北高校でライバルとして戦い、ジュニア代表でも麻生と共に切磋琢磨してきた友であり、慶應大の中で唯一麻生の引退を知っていた人物でもあった。2人は肩を組み、手を取り合い、互いの健闘をたたえ合った。コートから去る友を惜しみ、また新しい挑戦を応援しているようでもあった。



反撃に勢いをつけたのは慶應大#9園の3Pだった。

 


勝利の瞬間、早稲田のメンバーがコートになだれ込んだ。
その前で#10石田がうなだれる。

 


早稲田大#9麻生と慶應大#4佐藤が最後に抱き合った。

   
 

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